いつも彼らはどこかに*小川洋子

  • 2013/07/27(土) 16:45:30

いつも彼らはどこかにいつも彼らはどこかに
(2013/05/31)
小川 洋子

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この世界が素晴らしいのは動物たちがいるから――震えるような感動を呼び起こす連作小説。たてがみはたっぷりとして瑞々しく、温かい――ディープインパクトの凱旋門賞への旅に帯同することになる一頭の馬、森の彼方此方に不思議な気配を残すビーバー、村のシンボルの兎、美しいティアーズラインを持つチーター、万華鏡のように発色する蝸牛……。人の孤独を包み込むかのような気高い動物たちの美しさ、優しさを、新鮮な物語に描く小説集。


「帯同馬」 「ビーバーの小枝」 「ハモニカ兎」 「目隠しされた小鷺」 「愛犬ベネディクト」 「チーター準備中」 「断食蝸牛」 「竜の子幼稚園」

動物でつなぐ連作短編集。どんなふうにどんな動物が登場するのか、ちょっぴりどきどきする。なにせ、著者の世界に棲む動物たちなのだから。生身の動物とは限らず、動物が主体であるわけでもないのだが、それは見事に、まさに「いつも彼らはどこかに」圧倒的な存在感を持っているのである。懐かしいような、切ないような、愛しいような、哀しいような、近しいような、理解しがたいような、不思議な感覚とともにある一冊である。

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