大事なことほど小声でささやく*森沢明夫

  • 2013/10/08(火) 16:59:16

大事なことほど小声でささやく大事なことほど小声でささやく
(2013/05/24)
森沢 明夫

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駅前の寂れた通りの地下にある「スナックひばり」。そのママは身長2メートルを超えるマッチョなオカマ・通称ゴンママ。彼(彼女?)の周りに集まるのは、一癖も二癖もある「変わり者」ばかり。エロジジイ社長、金髪モヒカンの歯科医師、シャイで生意気な男子高生、謎のセクシー美女、うだつの上がらない中年サラリーマン…。いつもは愉快な彼らも、それぞれ人知れず心に傷を抱えていて―。心の垢を洗い流す感涙小説。


第一印象のインパクトはあまりにも強烈だが、あっという間に大ファンになってしまう、ゴンママこと、権田鉄雄である。スポーツクラブでの筋トレ仲間でもあり、個性的なキャラクターの常連たちが、章ごとにひとりずつ主役になり、ゴンママの「スナックひばり」で、心の重荷を下ろして新たな日々を生き始める物語である。彼らにそっと小声でかけるゴンママのひと言が、心に沁みる。歯科医の四海の章では涙が止まらなかった。こうしてみんなに慕われるゴンママにも抱えきれないものがあるのだと知れるのは、ラストとプロローグが繋がる瞬間である。泣く。ゴンママが大好きになってしまう一冊である。

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