ヒカルの卵*森沢明夫

  • 2013/10/30(水) 19:30:18

ヒカルの卵ヒカルの卵
(2013/10/10)
森沢 明夫

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世界初?たまごかけご飯専門店にようこそ!「限界集落」に暮らす村人たちを、俺が元気にしてやんべ!養鶏農家でお人好しの二郎は「たまごかけご飯専門店」を開くと決意した。しかも、限界集落からさらに山奥に入った森のなかで。このあまりにも素っ頓狂な計画に、村人たちは大反対するが…。小さな山村に暮らす愉快な面々が繰り広げる、笑って泣ける物語。


ムーミンにそっくりで「ムーさん」と呼ばれている村田二郎が主人公であるが、物語中でもずっとムーさんと呼ばれているので、つい本名を忘れてしまう。ムーミンのような見た目どおり、一瞬で人を和ませるおおらかな性格の持ち主であり、「俺はツイてる」が口癖のいいやつなのである。そんなムーさんが、ひとりで考え抜き、あたためている村おこし計画が、ひょんなことから公になり、周囲に無謀と言われながらも次々と成功させ、村を元気にする、という物語であり、それだけでも充分感動に値するのだが、本作はそれだけではない。幼馴染たちや、村人たち、外から移住してきた陶芸家など、協力者たちのそれぞれの動きが粋で、それがまた堪らないのである。そしてなにより、村の人たちが、自分たちの生業である農業に誇りを持ち、少しでもおいしいものを食べてもらいたいという気概が伝わってくるのがいい。ゆらゆら揺れる吊り橋は苦手だが、卵かけご飯を食べに行きたくなる一冊である。ホタルも見たいし、帰りに百笑館で野菜を買い、ロールケーキも買って帰りたい。

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