ささみみささめ*長野まゆみ

  • 2013/11/01(金) 16:56:35

ささみみささめ (単行本)ささみみささめ (単行本)
(2013/10/10)
長野 まゆみ

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よく耳にするありきたりなひと言。しかしその言葉の裏にはじつに奇妙な物語が潜んでいるものだ。白昼夢のような短篇25篇が色とりどりにきらめき連なる小説集。


表題作のほか、「ああ、どうしよう」 「ちらかしてるけど」 「あしたは晴れる」 「行ってらっしゃい」 「おかけになった番号は…」 「ママには、ないしょにしておくね!」 「きみは、もう若くない」 「あなたにあげる」 「ウチに来る?」 「名刺をください」 「一生のお願い」 「ヒントはもう云ったわ」 「ありそうで、なさそうな」 「もう、うんざりだ」 「わたしに触らないで」 「ウチ、うるさくないですか?」 「ドシラソファミレド」 「すべって転んで」 「ここだけの話」 「スモモモモモモ」 「春をいただきます!」 「最後尾はコチラです」 「悪いけど、それやめてくれない?」 「こんどいつ来る?」

こうしてタイトルを並べただけでも、これからどんなお話が始まるのかとわくわくする。どれもこれも、どこででも聞こえてくるようなごくごくフツーのひと言である。それが著者の手にかかれば、意味深長なひと言に姿を変えるのである。タイトルも装丁も、なにやらやさしげであるが、粗挽きの胡椒がピリリと舌を刺すような、思わぬ落ちが待っている。贅沢な一冊である。

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