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出口のない海*横山秀夫

  • 2004/10/05(火) 20:03:00

☆☆☆・・


大学で野球に燃える若者たちにも否応なく戦争の火の粉がかかりはじめ、それぞれに戦地へと送られてゆく時代。
鳴り物入りで入部した並木は 肩を痛めて周囲の期待を裏切るという立場に悶々としながら 魔球を編み出す夢を捨てずにいた。そんな彼が就いた任務とは・・・。

戦争――しかも 公言せずとも負けることを誰もが感じている――という極限状態で尚、向かう夢を持てることのしあわせと それが実現できないことを悟ってしまうことの不幸せをしみじみと感じさせられて切なく哀しい。
 俺はとうとう死ぬことを目的に生きることができなかった。
 人が生きてゆくには夢が必要だ。
 俺は死ぬことを夢に生きることができなかった。

という 並木が沖田に宛てた手紙のことばが いつまでも頭の中で渦巻いている。


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本を読んだら・・・byゆうき

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出口のない海

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● 出口のない海 横山秀夫

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