致死量未満の殺人*三沢陽一

  • 2013/12/15(日) 17:12:05

致死量未満の殺人致死量未満の殺人
(2013/10/25)
三沢 陽一

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雪に閉ざされた山荘で、女子大生・弥生が毒殺された。容疑者は一緒に宿泊していた同じ大学のゼミ仲間4人――龍太、花帆、真佐人、圭。外の世界から切り離された密室状況で、同じ食事、同じ飲み物を分け合っていたはずなのに、犯人はどうやって弥生だけに毒を飲ませることができたのか。警察が到着するまで、残された4人は推理合戦を始める……15年後、雪の降る夜。花帆と夫の営む喫茶店を訪れたのは、卒業以来、音信不通の龍太だった。あと数時間で時効を迎える弥生の事件は、未解決のまま花帆たちの人生に拭いきれない影を落としていた。だが、龍太はおもむろに告げる。「弥生を殺したのは俺だよ」たび重なる推理とどんでん返しの果てに明かされる驚愕の真相とは? 〈第3回アガサ・クリスティー賞〉に輝く正統派本格ミステリ。


犯人が事項間際に当時の仲間に告白し、そのときのことを振り返るという趣向なので、誰が犯人かというハラハラ感はなく、如何にして殺したかというところに注目して読むことになるのだが、それさえも著者の仕掛けたトリックだったのかもしれない。最後まで読むと、あのとき無差別殺人を疑ってパニックにならなかった理由も腑に落ちるのである。そうだったのか…。最後の最後のどんでん返しは、あまりにも身勝手すぎて、胸が悪くなる感もあるが、最後まで緊張を切らせない一冊だった。

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