贖罪の奏鳴曲*中山七里

  • 2014/01/12(日) 17:16:26

贖罪の奏鳴曲贖罪の奏鳴曲
(2011/12/22)
中山 七里

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弁護士・御子柴礼司は、ある晩、記者の死体を遺棄した。死体を調べた警察は、御子柴に辿りつき事情を聴く。だが、彼には死亡推定時刻は法廷にいたという「鉄壁のアリバイ」があった―。「このミス」大賞受賞作家による新たな傑作誕生。 弁護士・御子柴礼司は、ある晩、記者の死体を遺棄した。死体を調べた警察は、御子柴に辿りつき事情を聴く。だが、彼には死亡推定時刻は法廷にいたという「鉄壁のアリバイ」があった―。「このミス」大賞受賞作家による新たな傑作誕生。


冒頭からショッキングな場面である。これがその後の展開にどうつながっていくのか、厭でも興味を惹かれる。御子柴がどんな対応をし、どう切り抜けていくのかという興味と、もうこれまでか、という絶望感にも似た気分に襲われる。それは思わせぶりに明らかにされないまま、物語は代理で務めることになった国選の事件が描かれていく。御子柴の考えに迫ろうとするドーベルマンのような刑事との駆け引きや、生まれつきの脳性麻痺で左手しか動かすことのできない、遺族であり被告人の一人息子である幹也との交流。そのひとつひとつの意味がわかるのは、最後になってである。思ってもみなかった展開に、驚かされ、それ以上の思惑にさらに驚愕するラストである。ほんの一端なのだろうが、御子柴が現在ある理由がわかって、さまざま腑に落ちることもある一冊だった。

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