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百万の手*畠中恵

  • 2004/10/20(水) 20:23:29

☆☆☆・・


 音村夏貴は時々過呼吸の発作に見舞われる中学生。
 親友正哉の家が火事になり、彼が焼死した。
 両親を助けようと夏貴の目の前で燃えさかる火のなかに
 飛び込んでいったのだ。不審火だった。
 嘆き悲しむ夏貴の耳に親友の声が聞こえてきた。
 彼の遺した携帯から。
 そして画面には死んだはずの彼の顔が・・・・・。
 不審火の真相を調べてほしいと彼は言う。
 家のなかに火の気はなかったし、消火活動も終盤に近づいて、
 なお激しく燃え上がった不可解な火事だった。
 放火なのか?なぜ正也と彼の両親は
 死ななければならなかったのか?
 携帯から語りかける友人との二人三脚で、 
 夏貴が探り出した驚愕の真相は・・・・・?
 畠中恵、初の現代小説。ファンタスティック・ミステリ!

                         (見返しより)


読み始めたときには これほど大きなテーマが隠されているとは思いもしなかった。このテーマについて それほど深く掘り下げられているわけではないが 可能性の種を手にした時の人間の心の有り様は 理解できないものではないので、もしかすると現実に在ってもおかしくはないことなのかもしれない、とさえ思われてくる。軽々には論じられないテーマである。

そんな重いテーマとは別に 夏貴と正哉の信頼関係には胸があたためられる。中学生だからこその信頼関係と言えるかもしれない。
そして 夏貴にとっては突然現われた感の否めない 母の婚約者 東の存在が この物語を大きく救っているのだと思う。

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