鏡よ、鏡*飛鳥井千砂

  • 2014/04/30(水) 13:07:08

鏡よ、鏡鏡よ、鏡
(2014/03/19)
飛鳥井 千砂

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佐々木莉南、愛想がよく、モットーはいつも笑顔でいること。コミュニケーション力抜群で、新規のお客さんをつかむのがうまい。でもデータ処理などは苦手。仁科英理子、自分の価値観を大事にし、うわっつらの付き合いを嫌う。言葉がちょっとキツくなりがち。でもメイクの技術に優れているので、お客さんの評価は高い。化粧品会社の美容部員として出会った、莉南と英理子。まるで対照的な相手に惹かれ、親交を深める。だが、あることをきっかけに、二人は人生の選択を迫られる―。現代を生きる女性ふたりの友情と決断の物語。


黒と白、静と動。ことごとく正反対の英理子と莉南が主人公である。初めは、互いに反感を持ち、相手の理不尽さにうんざりしていたのだが、あるきっかけで正面からぶつかり合った後は、ウソのように仲好くなり、正反対であることが余計にふたりを結びつけるのだった。だが二人とも、表の顔とは別に、育った環境に由来するコンプレックスを抱えており、それもあって思いが一度すれ違ってしまうと、修復不可能なまでにこじれてしまうのだった。合わせ鏡を見ているような揺らぎを感じさせられる。五年後の二人が描かれていてよかった。華やかだが根深い一冊である。

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