暗い越流*若竹七海

  • 2014/05/16(金) 17:02:25

暗い越流暗い越流
(2014/03/19)
若竹 七海

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5年前、通りかかった犬に吠えられ飼い主と口論になった末に逆上し車で暴走、死者5名、重軽傷者23名という事件を引き起こした最低の死刑囚・磯崎保にファンレターが届いた。その差出人・山本優子の素性を調べるよう依頼された「私」は、彼女が5年前の嵐の晩に失踪し、行方が知れないことをつきとめる。優子の家を訪ねた「私」は、山本家と磯崎家が目と鼻の先であることに気づいた。折しも超大型台風の上陸が迫っていた…(「暗い越流」)。第66回日本推理作家協会賞“短編部門”受賞作「暗い越流」を収録。短編ミステリーの醍醐味と、著者らしいビターな読み味を堪能できる傑作集!!


表題作のほか、「蠅男」 「幸せの家」 「狂酔」 「道楽者の金庫」

どの物語も、初めから屈折していて一筋縄ではいかない。どれも気を抜けない面白さである。だが、事件も解決、スッキリした、と安心しそうになる最後の最後に、黒い企みがちらっと顔をのぞかせるのである。その後の展開が――あるとすれば――恐ろしい。それとは別に、お馴染みの葉崎市や葉村晶が登場するものもあって、思わず懐かしい知人と再会したような心持ちにもなる。最後の最後まで気を抜いてはいけない一冊である。

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