あいにくの雨で*麻耶雄嵩

  • 2014/06/08(日) 10:45:14

あいにくの雨で (講談社ノベルス)あいにくの雨で (講談社ノベルス)
(1996/05)
麻耶 雄嵩

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かつて殺人があった廃墟の塔で再び殺人が! 発見者は高校生・烏兎(うと)、獅子丸(ししまる)、祐今(うこん)。死体はその事件の犯人と目され、逃亡していた祐今の父親だった。現場には、塔にむかう雪上の足跡ひとつ。そして三たび殺人は起こった。繰り返される、犯人の足跡がない密室殺人の真相は? 麻耶雄嵩、正面から雪の密室に挑戦!


密室ミステリなのだが、学園ものとしても愉しめる物語である。主人公の高校生烏兎(うと)と、親友同士のようでいて、一風変わった関係に見える獅子丸や祐今(うこん)との日々。塔で起きた過去と現在の殺人事件にかかわるのはもちろん、学校内での秘密の活動でも、三人のそれぞれ違った個性が際立っている。一見いちばん癖がなさそうに見える烏兎の鋭い着眼点と、気づいてしまった故の葛藤が切ない。なかなか愉しませてくれる一冊である。

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