ケモノの城*誉田哲也

  • 2014/07/05(土) 13:58:10

ケモノの城ケモノの城
(2014/04/18)
誉田 哲也

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ある街で起きた監禁事件。保護された少女の証言に翻弄される警察。そんな中、少女が監禁されていたマンションの浴室から何人もの血痕が見つかった―。あまりにも深い闇に、果たして出口はあるのか?小説でしか描けない“現実”がここにある―。圧倒的な描写力で迫る衝撃のミステリー。


眉を顰めずには読めない描写が随所に出てきて、何度も本を閉じたくなった。こっち系の誉田作品はいささか苦手ではあるが、真相を知りたい欲求が今作では嫌悪感に勝ったと言える。起こっていることが尋常ではないにもかかわらず、渦中の人たちが、犯人を含めてなぜか静かに見えてしまう。それが恐怖のあまり服従せざるを得ないという感じでもなく、精神の根幹から支配され尽くしているといった印象で、そうなる原因をも知りたくなる。こんなことは小説のなかだけのことだと思いたいが、それに近い事件が実際に起きていることを考えると、なおさら背筋が凍る心地である。行われていることそのものよりも、それをしている人間の在りように震えがくる一冊である。

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