クラスメイツ 前期*森絵都

  • 2014/07/07(月) 12:50:44

クラスメイツ 〈前期〉クラスメイツ 〈前期〉
(2014/05/14)
森 絵都

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日本のYA文学をきりひらいてきた森絵都が、直木賞受賞後はじめて描く中学生群像。中学1年生24人のクラスメイトたち、その1人1人を主人公にした24のストーリーで思春期の1年間を描いた連作短編集。前期・後期の全2巻。 うれしい出会いや、ささいなきっかけの仲違い、初めての恋のときめき、仲間はずれの不安、自意識過剰の恥ずかしさや、通じあった気持ちのあたたかさ。子どもじゃないけど大人でもない、そんな特別な時間の中にいる中学生たちの1年間。だれもが身にしみるリアル。シリアスなのに笑えて、コミカルなのにしみじみとしたユーモアでくるんだ作品集。


小学校を卒業し、中学に入学するというのは、子どもたちにとって特別なことだろう。知っているメンバーも多いとはいえ、きのうまでとはまるで違う世界に放り出されたような心許なさや、いままで知らなかった世界を知ることができるわくわく感が入り交じって、複雑な心持ちでいることと思う。そんな24人がバトンタッチするようにひとりずつ主人公になっていく物語である。人間関係とクラスでの立ち位置を確保するのが彼らにとってどれほど大切なことかがわかるし、クラスという世界がすべての中学生の、まだまだ子どもに見えても大人顔負け、あるいは大人以上の生存競争の激しさに目を瞠ったりもする。24人の彼らが振り返って懐かしいと思えればいいな、と思わされる一冊である。

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