御子柴君の甘味と捜査*若竹七海

  • 2014/07/10(木) 21:45:45

御子柴くんの甘味と捜査 (中公文庫)御子柴くんの甘味と捜査 (中公文庫)
(2014/06/21)
若竹 七海

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長野県警から警視庁捜査共助課へ出向した御子柴刑事。甘党の上司や同僚からなにかしらスイーツを要求されるが、日々起こる事件は、ビターなものばかり。上田市の山中で不審死体が発見されると身元を探り(「哀愁のくるみ餅事件」)、軽井沢の教会で逃亡犯を待ち受ける(「不審なプリン事件」)。『プレゼント』に登場した御子柴くんが主役の、文庫オリジナル短篇集。


「哀愁のくるみ餅事件」 「根こそぎの酒饅頭事件」 「不審なプリン事件」 「忘れじの信州味噌ピッツァ事件」 「謀略のあめせんべい事件」

タイトルには信州名物のスイーツが並ぶが、事件自体はそれらとは無関係で、どれも深刻なものであるのだが、御子柴君の人の好さと随所に出てくるおいしそうなものたちのせいで、つい気を抜いてしまいそうになる。しかも、主人公は御子柴君だが、真の探偵役は、長野にいる上司の小林警部補ではないか。御子柴君の役目はお土産を買ったりチケットを取ったりすることか、と思ってしまうが、たくさんの甘いものとお人好しのキャラで、それも良しとしたくなる。どうしてこういう仕儀になったかは、著者あとがきで明らかにされている。やっぱり御子柴君はそういう役回りだったのね、と思わされる一冊である。

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