二千七百の夏と冬 上*荻原浩

  • 2014/07/13(日) 16:54:16

二千七百の夏と冬(上)二千七百の夏と冬(上)
(2014/06/18)
荻原 浩

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2011年、夏――ダム建設工事の掘削作業中に、縄文人男性と弥生人女性の人骨が同時に発見された。二体は手を重ね、顔を向け合った姿であった。
3千年近く前、この二人にいったいどんなドラマがあったのか?新聞記者の佐藤香椰は次第にこの謎にのめりこんでいく。
紀元前7世紀、東日本――ピナイの村に住むウルクは15歳。5年前に父を亡くし、一家を支える働き頭だが、猟ではまだまだ半人前扱い。
いろいろと悔しい目にあうことも多い。近ごろ村は、海渡りたちがもたらしたという神の実コーミーの話でもちきりだが、同時にそれは「災いをもたらす」と噂されていた。


縄文人少年と弥生人少女の骨が発見された2011年の夏と、彼らが生きていたであろう二千七百年前とが交互に描かれている。2011年に、こういう形で骨が発見されることになるには、どんな経緯があったのだろう。興味ははるか昔に遡る。当たり前のことだが、二千七百年前の日本で営まれていた人々の暮らしがあったからこそ、2011年の香椰たちがいるのである。なんとわくわくすることか。上巻では、ウルクが掟を破って南の森へ入ったことでピナイを追放され、南の森に入っていったところまでが描かれているが、下巻ではどんな展開になるのか愉しみな一冊である。

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