小さな異邦人*連城三紀彦

  • 2014/08/28(木) 17:10:08

小さな異邦人小さな異邦人
(2014/03/10)
連城 三紀彦

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8人の子供と母親からなる家族へかかってきた1本の脅迫電話。「子供の命は預かった、3千万円を用意しろ」だが、家には子供全員が揃っていた!?生涯最後の短篇小説にして、なお誘拐ミステリーの新境地を開く表題作など全8篇。


表題作のほか、「指飾り」 「無人駅」 「蘭が枯れるまで」 「冬薔薇」 「風の誤算」 「白雨」 「さい涯てまで」

男女の愛の行方の哀しくも切ない物語たちであるが、なによりの印象は女性の強さである。どの物語でも、犯人であったり主役で会ったりする女性の芯の強さが際立っている。それは愛ゆえなのかもしれない。その辺りを丁寧に繊細に描きつつ、ぞくぞくする企みをそっと隠して、最後の最後に明かして見せる巧さは見事である。重たい曇り空が似合う雰囲気の一冊である。

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この記事に対するコメント

亡くなってずいぶんになりますが
あらためて短編の名手という称号が
相応しい人だと実感しました
若いころには気づけなかった連城氏の
すばらしさがあふれる一冊でした

  • 投稿者: チョロ
  • 2014/08/28(木) 17:31:21
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わたしはさほど多くを読んではいませんけれど、それでも、ほんとうにおっしゃる通りだと思います。
もう新しいものを読めないと思うと残念です。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2014/08/28(木) 18:14:37
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