精神科医は腹の底で何を考えているか*春日武彦

  • 2014/09/14(日) 16:58:44

精神科医は腹の底で何を考えているか (幻冬舎新書)精神科医は腹の底で何を考えているか (幻冬舎新書)
(2009/01)
春日 武彦

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精神科医とはどんな人たちなんだろうか。人の心を治療する医者だから、人の心の闇を知り精神の歪みにも精通し、人格的にも高い成長を遂げているはず。だが本当はどうなのか。テレビに出てくるあの人はあやしくないか。臨床体験豊富で熟練の精神科医である著者が、エクソシスト医師、無責任医師、赤ひげ医師、新興宗教の教祖的医師、タレント医師、世間知らず医師などなど累計100名を、裏も表も建前も本音もすべてリアルに描き尽くす。


幸いにして、いまのところ身近に精神科にお世話になっているひとがいないので、単なる興味で手にした一冊である。100名の、というよりは、100の典型的な状況ということなのだと勝手に解釈して読んだが、そのうちのかなりの部分が、著者ご自身のことでもあるのだろう、たぶん。内科や外科とは全く異なる覚悟と姿勢で診療に当たらなければならない医師の葛藤が見て取れて、人の心の複雑さを改めて思い知らされる。絶対的な正解がないからこそ、日々患者に相対して、どれほど真剣になっているかと思うと、崇高な思いにすらなるのである。「治る」ということの意味をも考えさせられる一冊である。

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