この部屋で君と

  • 2014/12/20(土) 07:31:21

この部屋で君と (新潮文庫)この部屋で君と (新潮文庫)
(2014/08/28)
朝井 リョウ、越谷 オサム 他

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誰かと一緒に暮らすのはきっとすごく楽しくて、すごく面倒だ。「いつかあの人と同じ家に住めたらいいのに」「いずれこの二人暮らしは終わってしまうんだろうか」それぞれに想いを抱えた腐れ縁の恋人たち、趣味の似た女の子同士、傷心の青年と少女、出張先の先輩と後輩、住みついた妖怪と僕…気鋭の作家8名がさまざまなシチュエーションを詰め込んだひとつ屋根の下アンソロジー。


 朝井リョウ 「それでは二人組を作ってください」
 飛鳥井千砂「隣の空も青い」
 越谷オサム「ジャンピングニー」
 坂木司「女子的生活」
 徳永圭「鳥かごの中身」
 似鳥鶏「十八階のよく飛ぶ神様」
 三上延「月の沙漠を」
 吉川トリコ「冷やし中華にマヨネーズ」

いろんな時代、いろんな場所の、いろんな部屋で繰り広げられる、いろんな二人の物語である。冒頭に、不動産広告のように部屋の案内と平面図が載せられていて、それを見ただけで周囲の環境や部屋の様子が想像できてすでに愉しい。物語に飛び込めば、どの二人もしあわせいっぱい大満足というわけではなく、何らかの屈託を身に宿して日々を暮している。それぞれの部屋の間取りによってもたらされるものもあって、それがなおさら興味深い。そしてそれぞれが最善とは言えないかもしれないが、なんとなく満たされて終わるのが心地好い一冊でもある。

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