六花落々(りっかふるふる)*西條奈加

  • 2015/01/24(土) 17:08:38

六花落々六花落々
(2014/12/11)
西條奈加

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冬の日、雪の結晶の形を調べていた下総古河藩の下士・小松尚七は藩の重臣・鷹見忠常(のちの泉石)に出会う。その探究心のせいで「何故なに尚七」と揶揄され、屈託を抱える尚七だったが、蘭学に造詣の深い忠常はこれを是とし、藩の世継ぎ・土井利位の御学問相手に抜擢した。やがて江戸に出た主従は、蘭医・大槻玄沢や大黒屋光太夫、オランダ人医師・シーボルトらと交流するうちに、大きな時代の流れに呑み込まれていく…。


「何故なに尚七」と呼ばれ、周りにある意味迷惑がられていた尚七が、古河藩の重臣・鷹見忠常と出会い、蘭学を知ることで、より広い世界へと興味を広げ、動く時代の渦中に呑みこまれていく物語である。だが、大きなことだけでなく、日々の些細な出来事に尚七が心を動かされ、興味を惹きつけられる様が、とてもリアルに描かれていて、読者は尚七に惹きつけられていくのである。運命の妻との出会いや、その後の家庭のあたたかさも尚七の探求心を見守っているのがよく判る。知ることの第一歩は、知りたいと思うことだと改めて思わされる一冊である。

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