嗤う淑女*中山七里

  • 2015/04/01(水) 18:35:38

嗤う淑女嗤う淑女
(2015/01/31)
中山 七里

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“稀代の悪女”蒲生美智留。天賦の美貌と巧みな話術で、人々の人生を狂わせる!!美智留の罠に徹夜確実!?ノンストップ・ダークヒロイン・ミステリー。


一 野々宮恭子  二 鷺沼紗代  三 野々宮弘樹  四 古巻佳恵  五 蒲生美智留

美智留と、美智留の昏い人生に巻き込まれた人たちの物語である。母に捨てられ、実父に性的暴力を受け続けた13歳の美智留は、その時点ですでに悪女だった。環境がそうさせたのかもしれないが、とても13歳とは思えない策略をめぐらせ、同級生たちを、そうとは気づかせずに思いのままに操っていたのだった。そして、折々にあちこちで人助けを装ってターゲットを巧みに唆し、犯罪を犯させては自分の懐を潤わせ、さっと姿を消すことを繰り返すようになる。ターゲットにされた者は、巧みに取り込まれ、完全に信用した上に、崇拝に近い感情を抱くようにさえなる。その過程を見ていると、空恐ろしくなってくる。犯罪にしてはかなり杜撰な仕掛けのように見えるのだが、それがかえって信用を得る手立てになっているようにも思われる。子どもの頃の環境が彼女を作ったのだとすると、哀れにも思われるが、どこまでも平然と悪事を働く美智留に同情する気にはなれない。こんな女に近寄られたくないと心から思う一冊である。

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