我が心の底の光*貫井徳郎

  • 2015/05/05(火) 16:59:04


峰岸晄は五歳で伯父夫婦に引き取られ、空腹を抱えながら育った。
母は死に、父は人を殺したからだった。
学校では、椅子に画鋲が置いてあったり、いじめに遭った。
幼なじみの木下怜菜は万引きまでさせられる晄をただ一人、案じてくれる存在だった。
まったき孤独の闇の中で、晄が向かう先は――。
驚愕のラストが待ち受ける、心に迫る傑作長編!


晄がどんな大人になり、どんな人生を歩んでいくのか。前半はあまりにも過酷な晄の幼少期に目を覆いたくなりながらも、今後の展開を期待しながら読み進んだ。途中からなにやら犯罪に手を染め、どういう経緯なのか、どんな理由でターゲットを決めたのかに興味が移る。常に底にに流れているのは自分自身を尊重できない晄の姿であり、歪んだ思いであるように思えて仕方がない。だが、最後にその理由がわかったときには、いささか拍子抜けした思いであったが、それほどまでに親にないがしろにされた子ども心に光となった出来事だったのかと思うと、言葉を失う。重くやるせない一冊だった。

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