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サマータイム*佐藤多佳子

  • 2004/12/08(水) 08:03:12

☆☆☆☆・


 佳奈が十二で、ぼくが十一だった夏。
 どしゃ降りの雨のプール、じたばたもがくような、
 不思議な泳ぎをする彼に、ぼくは出会った。
 左腕と父親を失った代わりに、大人びた雰囲気を身につけた彼。
 そして、ぼくと佳奈。たがいに感電する、不思議な図形。
 友情じゃなく、もっと特別ななにか。
 ひりひりとして、でも眩しい、あの夏。
 他者という世界を、素手で発見する一瞬のきらめき。
 鮮烈なデビュー作。

                        (文庫裏表紙より)


時間を進んだり戻ったりしながら、語り手を変えて語られる、佳奈と進と広一と彼らを取り巻く事々、そして彼らの裡に大切にされているもののこと。

見た目の綺麗さに一瞬惹きつけられ惑わされることは よくあることだろう。けれど、一瞬の見た目では判らない本質の美しさをきちんと認めて大切にできるというのは とても素晴らしいことだと思う。
佐藤多佳子さんが描く人物はみな、ないがしろにしてはいけないものを きちんと大切にする確かな心を持っていると思う。
せつなく、ほろ苦く、じんとあたたかく、哀しく、しあわせな 彼らにとってのひとつの時代の物語なのだと思う。

解説で森絵都さんが手放しで推薦しているのもほほえましく嬉しい。


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本を読む女。改訂版
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「サマータイム」佐藤多佳子

タイトル:サマータイム著者  :佐藤多佳子出版社 :新潮社読書期間:2007/03/19お勧め度:★★★★[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]佳奈が十二で、ぼくが十一だった夏。どしゃ降りの雨のプール、じたばたもがくような、不思議な泳ぎをする彼に、ぼくは出会った。左腕と

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  • 2007/04/20(金) 20:57:04

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