読めない遺言書*深山亮

  • 2015/06/26(金) 18:54:20

読めない遺言書
読めない遺言書
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深山 亮
双葉社
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平凡な教師の竹原は、ある日、警察から父の孤独死を知らされる。いつか我が家に帰ってくると思っていた父。だが、見つかった遺言書は“全遺産を小井戸広美に遺贈する”という、見ず知らずの人物に宛てられた信じがたいものだった。家族を捨てた事への憤りとやりきれなさを胸に広美を追い始めた途端、尾行、盗撮、放火と、立て続けに事件に巻き込まれ―。竹原は遺言書を握りしめ、父が残した「謎」を追う。緻密な構成と劇的な展開が導く、驚愕のラスト。珠玉の長編推理小説。


家族を捨てた――とずっと思っていた――父の孤独死によって、見ず知らずの人物に全財産を譲るという遺言書を手にすることになった中学校教師・竹原が主人公。遺言書にある人物・小井戸広美とはどんな人物で、父とはどんな関係なのか。調べる内に、ホームレスの支援活動に行き着き、さらにその裏側にはびこるものを知ることになる。教師としての存在意義、教え子の抱える問題、同僚に抱くコンプレックスなどなど、さまざまな要素を絡めながら、流れが次第に一本にまとまっていくのが心地好い。泥沼に陥るかと思った物語であるが、最後は胸の中がほんのりぬくもる一冊である。

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