動物珈琲店ブレーメンの事件簿*蒼井上鷹

  • 2015/07/15(水) 19:00:55

動物珈琲店(ペットカフェ)ブレーメンの事件簿 (実業之日本社文庫)
蒼井 上鷹
実業之日本社 (2015-06-04)
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平井瞳が営む喫茶店は家庭的な雰囲気を売りにしてきたが、ある事件をきっかけにペットも入れるように店の改装を決心、名前も一新することに。その名も“動物珈琲店ブレーメン”。店は常連たちが連れてくるペットで大賑わいとなるが、奇妙な事件もいっしょにやってきて…。ペットカフェを舞台に、犬も猫も大活躍のユーモアミステリー!


「犬が電話をかけてきた」 「この猫の名前はいくつある?」 「宗像さんの福の神」 「ノラが家出するわけがない」 「幕を引くには早すぎる」 「猫は秘密を嗅ぎつける」

タイトルを見ると、なんだか近頃よくある感じのほのぼのほっこり系のカフェミステリのようだが、そこは著者の作品である。もちろん動物は出てくるし、犬や猫がキーになってもいるし、彼らが解決に導いてくれることさえあり、この町の人たちを結びつけるほのぼのとした存在であったりもするのだが、そんな中に、ぴりっとブラックな要素が練りこまれていることがあって、ああやっぱり、と安心したりもするのである。ただのハートウォーミングでは終わらない。事件は、はっきり犯罪と言えるものもあれば、かなりシリアスなものもあり、くすっと笑ってしまうものもありで、バラエティに富んでいて愉しめる。ただ、動物に比べて人間のキャラクタがちょっぴり弱かった気がしなくもない。もっと読みたい一冊である。

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