総理にされた男*中山七里

  • 2015/10/15(木) 17:08:47

総理にされた男
総理にされた男
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中山 七里
NHK出版
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売れない舞台役者・加納慎策は、内閣総理大臣・真垣統一郎に瓜二つの容姿とそ精緻なものまね芸で、ファンの間やネット上で密かに話題を集めていた。ある日、官房長官・樽見正純から秘密裏に呼び出された慎策は「国家の大事」を告げられ、 総理の“替え玉”の密命を受ける 。慎策は得意のものまね芸で欺きつつ、 役者の才能を発揮して演説で周囲を圧倒・魅了する 。だが、直面する現実は、政治や経済の重要課題とは別次元で繰り広げられる派閥抗争や野党との駆け引き、官僚との軋轢ばかり。政治に無関心だった慎策も、 国民の切実な願いを置き去りにした不条理な状況にショックを受ける。義憤に駆られた慎策はその純粋で実直な思いを形にするため、国民の声を代弁すべく、演説で政治家たちの心を動かそうと挑み始める。そして襲いかる最悪の未曽有の事態に、慎策の声は皆の心に響くのか――。
予測不能な圧巻の展開と、読後の爽快感がたまらない、魅力満載の一冊。


政治にはど素人の売れない役者・加納慎策が、真垣総理に瓜二つという理由のみで、病に倒れた総理の影武者にされ、現役国会議員や国民を惹きつけて政治を動かしていくという物語である。素人であるがゆえに純粋に考えることができ、政策の矛盾にも素直に反応する姿が私利私欲にまみれた政治家の心までも打ち政治行動までをも動かすというのは、胸がすく。だが、どうしてもつい先ごろ放映されていた池井戸氏原作のドラマと重ね合わせてしまうので、素直に愉しめなかった部分も多い。面白かっただけにもやもやが残る一冊でもある。

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