犯人に告ぐ 2 闇の蜃気楼*雫井脩介

  • 2015/11/28(土) 19:02:15

犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼
雫井 脩介
双葉社
売り上げランキング: 49,896

神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。
巻島史彦警視は、誘拐事件の捜査を任された。和菓子メーカーの社長と息子が拉致監禁され、後日社長のみが解放される。
社長と協力して捜査態勢を敷く巻島だったが、裏では犯人側の真の計画が進行していた――。
知恵の回る犯人との緊迫の攻防!
単行本文庫合わせて135万部突破の大ヒット作、待望の続編!!


今作ではスポットは警察ではなく犯人側にあたっている。まず、振り込め詐欺グループの犯行手口が描かれ、グループの摘発を逃れて新たな犯罪に手を染める若者たちに焦点が合う。どんな場合も巧みに警察の手から逃れるリーダー格の男は、「レスティンピース」というひと言を残して、冷酷無比に仲間を切り捨て、自らは捕まることなく次のターゲットを絞るのである。今回は、淡野と名乗り、また大下と名乗る。犯罪計画の巧みさと、誰をも信じない冷酷さが目を引く。つい犯行の成功を応援してしまいそうな魅力も備えている。今回、警察は常に後手に回り、ことごとく打つ手の裏をかかれ、責任者の巻島の立つ瀬がないが、偶然とも言える当てにしていなかった人材の活躍により、犯人グループに迫るのである。こんな番狂わせでもなければ、近づくこともできなかったとも言える。それでも淡野(大下)だけは逃げおおせるのである。ここで終わってほしくはない。次回作では巻島と淡野の対決を見たいものである。ページを捲る手が止まらない一冊だった。

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