そして、何も残らない*森晶麿

  • 2016/03/02(水) 17:07:12

そして、何も残らない
森 晶麿
幻冬舎
売り上げランキング: 559,727

真琴は高校の卒業式を終え、既に廃校となっている母校の平静中学校を訪ねた。朽ち果てた校舎に、彼女が所属していた軽音楽部のメンバーが集められたのだ。目的は中学三年のときに部を廃部に追い込んだ教師への復讐。だが、再会を祝して全員で乾杯した瞬間、ミニコンポから、その教師の声が響き渡った。「平静中学校卒業生諸君に死を」。一同が驚愕するなか、突然メンバーのひとりが身体を痙攣させ、息を引き取る。真琴は警察に連絡をしようとするも、携帯電話の電波が届かない。しかも学校を囲む川に架かる橋が何者かによって焼き落とされ、町に戻ることができない状態になっていた…。すべて伏線、衝撃のどんでん返し…。究極の「青春+恋愛」ミステリー。


内容紹介にある通り、まさに伏線だらけである。そして、現在は高校卒業間近であると言っても、事件の発端となった中学時代のことが多く語られているのである。ほんとうにこれが中学生?と思うようなっ描写ばかりで、いささかついていけなくなる。本歌取り、というか、見立て殺人によって、橋が壊されて閉じ込められた廃校で、次々にかつての仲間が殺されていくのだが、いくら伏線があっても、これほどうまくいくものだろうかという気がしなくもない。これによって、誰かカタルシスを得たのだろうか、あるいは幸せになったのだろうか、というところも気になる。後味がいいとは言えない一冊ではある。

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する