誰にも探せない*大崎梢

  • 2016/04/24(日) 17:13:47

誰にも探せない
誰にも探せない
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大崎 梢
幻冬舎 (2016-02-25)
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疎遠になった幼馴染みの伯斗が数年ぶりに晶良の前に現れた。幼い頃に夢中になった「埋蔵金が眠る幻の村」を探そうと言う。かつて祖母からこっそり手に入れた幻の村の地図。それは晶良と伯斗の友情の証、二人だけの秘密の冒険だった。今になって一体なぜ?わだかまりを感じながらも、半信半疑で再び幻の村を目指そうとした矢先、伯斗の消息が途絶えてしまう。さらに“お宝”を狙う連中が晶良に迫り…。幻の村とは?伯斗の目的は本当に埋蔵金だったのか?


祖母が子どもの頃、友達にもらったという六川村というなくなってしまった村の地図。その村には穴山梅雪の埋蔵金が眠るという。幼馴染の晶良と伯斗も夢中になって探したが、村の在処さえ見つけることはできず、いつしか伯斗とも疎遠になってしまった。そんな折、突然晶良の前に伯斗が現れたことで、物語は始まる。道なき山中を追いつ追われつするきびしいことにもなり、死人も出るほどの大ごとなのだが、どういうわけか――良いのか悪いのかは別として――その辺りの恐ろしさは感じられない。晶良も伯斗も無事に帰れると信じていられるのは、彼らのおばあさんたちの力なのかもしれない。誰が敵で誰が味方か、ぐちゃぐちゃに入り交じり、人間不信にも陥りそうになるが、根っこのところが揺るがないのがいいところでもある。幻の六川村、いつか見つかってほしい気もするが、このまま永遠に幻でいてほしい気もする。人の欲の恐ろしさがいちばんの害悪だと思わされる一冊でもある。

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