架空通貨*池井戸潤

  • 2016/07/15(金) 19:10:24

架空通貨 (講談社文庫)
池井戸 潤
講談社
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女子高生・麻紀の父が経営する会社が破綻した――。かつて商社マンだった社会科教師の辛島は、その真相を確かめるべく麻紀とともに動き出した。やがて、2人がたどり着いたのは、「円」以上に力を持った闇のカネによって、人や企業、銀行までもが支配された街だった。
江戸川乱歩賞受賞第1作『M1』を改題


商社マンから教師に転身した辛島が、父の会社の窮地に悩む、教え子の麻紀の相談に乗るうちに、ただならぬからくりに気づき、昔の人間関係をも頼りながら、裏のからくりに迫っていく。田神亜鉛という会社で成り立っているような田神町で起こっている事態の深刻さは、留まるところを知らず、ワンマン社長の安房正純の目論見と、彼に恨みを持つ者たちの復讐劇がもつれ合った混沌は、目が離せない。ハッピーエンドというわけではないが、膿は出し切った感はあり、あしたは暗くはないかもしれないと思わせてくれる一冊だった。

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