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パーク・ライフ*吉田修一

  • 2005/01/25(火) 09:11:53

☆☆☆・・


 芥川賞受賞作
 他人だから、恋がはじまる。
 東京のド真ん中「日比谷公園」を舞台に、
 男と女の“今”をリアルに描いた最高傑作!

                            (帯より)

村上龍氏の芥川賞時の選評が言い得て妙なので引いておく。
 「何かが常にはじまろうとしているが、まだ何もはじまっていない」
 という、現代に特有の居心地の悪さと、不気味なユーモアと、
 ほんのわずかな、あるのかどうかさえはっきりしない希望のようなものを
 獲得することに成功している。


霞ヶ関駅で不意に止まってしまった地下鉄の窓から見える「臓器移植ネットワーク」の広告を見て先に降りた先輩に話し掛けるつもりで見知らぬ女に声をかけてしまうところからこの物語ははじまる。
同じ駅で降り、違う出口から地上に出た男女は、日比谷公園でふたたび出会う。


仕事中毒とも言われる日本人の、仕事をしていない時間の取り立ててなんと言うこともないありようを、技巧を凝らすでもなくなんということもないように描いて妙である。
村上龍氏の言われるとおり、そこはかとなく居心地が悪く、不気味でありながら、なぜか心を解いてしまいたくなる安心感をも抱かせる。

 TB
mamimixさん

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この記事に対するコメント

ほんとうに

村上龍さんのコメントは言いえて妙ですね!
…そして読み終わって,他の方の感想を読むまで「恋愛小説」なんだと気づかなかったわたし。精進します(←このセリフばっかり?)

  • 投稿者: mamimix
  • 2006/01/03(火) 10:36:44
  • [編集]

ふふふ。
恋愛だけの小説じゃないですものね。
むしろそれ以外の部分が大きいような気が
わたしもします。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/01/03(火) 12:52:21
  • [編集]

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