ヒポクラテスの憂鬱*中山七里

  • 2016/12/14(水) 16:45:07

ヒポクラテスの憂鬱
ヒポクラテスの憂鬱
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中山七里
祥伝社
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“コレクター(修正者)”と名乗る人物から、埼玉県警のホームページに犯行声明ともとれる謎の書き込みがあった。直後、アイドルが転落死、事故として処理されかけたとき、再び死因に疑問を呈するコレクターの書き込みが。関係者しか知りえない情報が含まれていたことから、捜査一課の刑事・古手川は浦和医大法医学教室に協力を依頼。偏屈だが世界的権威でもある老教授・光崎藤次郎と新米助教の栂野真琴は、司法解剖の末、驚愕の真実を発見する。その後もコレクターの示唆どおり、病死や自殺の中から犯罪死が発見され、県警と法医学教室は大混乱。やがて司法解剖制度自体が揺さぶられ始めるが…。


「堕ちる」 「熱中せる(のぼせる)」 「焼ける」 「停まる」 「吊るす」 「暴く」 


浦和医大法医学教室シリーズの二作目。主人公の栂野真琴や光崎教授、県警の古手川刑事など、主要な登場人物のキャラクタもすっかりなじんでこなれた印象である。自称コレクター(修正者)の、県警のホームページへの書き込みに注目し、事件で亡くなった遺体を司法解剖した結果、ほんとうの死の原因が究明され、事件解決につながる、という件が発生し、県警も法医学教室も、振り回されることになる。コレクターとは何者なのか、事件の内容をどうやって知り得たのか。謎が謎を呼び、解剖の予算は尽き、事件は次々に起こる。そして、いくつもの事件の裏に、さらに底知れない闇が隠れていることに驚かされる。シリアスなのだが、登場人物たちの掛け合いが面白く、コメディ要素も紛れ込み、愉しめる一冊でもある。

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