まことの華姫*畠中恵

  • 2016/12/19(月) 07:11:04

まことの華姫
まことの華姫
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畠中 恵
KADOKAWA (2016-09-28)
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人形遣い月草と姫様人形お華の迷コンビが江戸の事件を快刀乱麻!

江戸は両国。暮れても提灯の明かりが灯る川沿いの茶屋は、夜も大賑わい。通りの向こうの見世物小屋では、人形遣いの芸人、月草の名が最近売れてきている。なんでも、木偶の姫様人形、お華を相方に、一人二役の話芸を繰り広げるのだという。それも、話芸が目当てというより、お華に会いに来るお客が多いというのだ。何故なら。“まことの華姫”は真実を語る――

姉を殺したのは、実の父かもしれないと疑う、小屋一帯の地回り山越の娘・お夏。
六年前の大火事で幼な子を失い、諦めきれずに子ども捜しを続ける夫婦。
二年前に出奔したまま行方知れずの親友かつ義兄を探しにはるばる西国からやってきた若旦那。
そして明らかになる語り部・月草の意外な過去……

心のなかに、やむにやまれぬ思いを抱えた人々は、今日も真実を求めてお華の語りに耳を澄ます。
しかし、それは必ずしも耳に心地よいものばかりとは限らなくて……
快刀乱麻のたくみな謎解きで、江戸市井の人々の喜怒哀楽を描き出す、新たな畠中ワールド!


表題作のほか、「十人いた」 「西国からの客」 「夢買い」 「昔から来た死」

両国の見世物小屋で腹話術の話芸を見せる月草と木偶人形のお華、そして、小屋を仕切る地回りの山越親分の娘のお夏が繰り広げる物語である。真実を語ると噂される木偶人形の華姫は、月草に操られていることを思わず忘れるほど生きているように見える。客たちは、まことの華姫と呼び、華のまことの言葉を聞きたがる。噂を聞きつけて遠国からやってくる者もいて、月草がいくら否定しても噂は広まるばかりである。月草の事情、華姫の由来、夏の屈託など、さまざまな要因が絡み合い、そこに持ち込まれる謎と相まって、なにやら独特の雰囲気が醸し出される。月草と華姫はこれからどうなるのか。たのしみなシリーズになりそうな一冊である。

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