サーモン・キャッチャー the Novel*道尾秀介

  • 2017/01/27(金) 16:53:52

サーモン・キャッチャー the Novel
道尾 秀介
光文社
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君の人生は、たいしたものじゃない。でも、捨てたものでもない。場末の釣り堀「カープ・キャッチャー」には、「神」と称される釣り名人がいた。釣った魚の種類と数によるポイントを景品と交換できるこの釣り堀で、もっとも高ポイントを必要とする品を獲得できるとすれば、彼しかいない、と噂されている。浅くて小さな生け簀を巡るささやかなドラマは、しかし、どういうわけか、冴えない日々を送る六人を巻き込んで、大きな事件に発展していく―


ミーちゃんが着ていた浴衣の柄と似た赤い模様の鯉を探す物語なのに、なぜサーモン・キャッチャー?と言う疑問には、まさに最後の一文が応えてくれるのだが、「それか!?」という種明かしで、思わず笑ってしまった。ヒツギム語とはまったくふざけた言葉である。物語自体は、冴えない日々を送る六人が、なんだかんだと結びついていき、なんだかんだと危ないことに巻き込まれたりしながら、なんだかんだと心を通わせて、ほのぼのとした気分にさせてくれたりもする。見事に全員が繋がってしまうところが、そんなにうまいこといくものかと思いながらも、妙に気分が好い。これはこれで面白かったな、という一冊である。

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