セイレーンの懺悔*中山七里

  • 2017/02/18(土) 16:44:39

セイレーンの懺悔
セイレーンの懺悔
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中山 七里
小学館
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少女を「本当に殺した」のは誰なのか――?
葛飾区で発生した女子高生誘拐事件。不祥事によりBPOから度重なる勧告を受け、番組存続の危機にさらされた帝都テレビ「アフタヌーンJAPAN」の里谷太一と朝倉多香美は、起死回生のスクープを狙って奔走する。警察を尾行した多香美が廃工場で目撃したのは、暴行を受け、無惨にも顔を焼かれた被害者・東良綾香の遺体だった。
クラスメートへの取材から、綾香がいじめを受けていたという証言を得た多香美。主犯格と思われる少女は、6年前の小学生連続レイプ事件の犠牲者だった。
少女を本当に殺したのは、誰なのか――?
”どんでん返しの帝王”が現代社会に突きつける、慟哭のラスト16ページ!!


誘拐事件、殺人事件、いじめ、非行、家庭崩壊、などなど様々な社会問題が盛り込まれた物語である。そして、事件に対する警察とマスコミの役割の違いによる対応の差にも迫る物語でもある。さらに言えば、真犯人を追う物語でありながら、スクープを追い求める物語でもあり、好悪はともかくとして、それぞれが自分の職責を全うしようとする姿が描かれているとも言えると思う。立場や役割が違えど、詰まるところは想像力と相手を思いやる心が芯になければ、よい仕事はできないのだとも思わされる。罪を犯さなかった人がひとりもいないように見える一冊でもある。

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