カウントダウン*真梨幸子

  • 2017/04/27(木) 07:07:37

カウントダウン
カウントダウン
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真梨 幸子
宝島社
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余命、半年――。海老名亜希子は「お掃除コンシェルジュ」として活躍する人気エッセイスト、五十歳・独身。
歩道橋から落ちて救急車で運ばれ、その時の検査がきっかけで癌が見つかった。余命は半年。
潔く〝死〟を受け入れた亜希子は、“有終の美"を飾るべく、梅屋百貨店の外商・薬王寺涼子とともに〝終活〟に勤しむ。
元夫から譲られた三鷹のマンションの処分。元夫と結婚した妹との決着。そして、過去から突きつけられる数々の課題。
亜希子は“無事に臨終"を迎えることができるのか!?
人気ファッション誌「大人のおしゃれ手帖」大好評連載作品、待望の単行本化。
装画は大人気イラストレーター・マツオヒロミさんによる描き下ろし!


歩道橋から転落して怪我をしたことがきっかけで甲状腺に癌が見つかり、余命半年を告げられた海老名亜希子が主人公。有名百貨店の外商・薬王寺涼子の手を借りて、最期の日までのカウントダウンを始めるのである。だが、身辺整理を始めると、来し方のあれこれに引きずり込まれて、記憶違いや記憶の改ざん、憤りや後悔などなど、さまざまな感情に翻弄され、自分の人生を改めて思い返すことになるのである。登場人物たちもすべて腹に一物抱えた癖のある人たちで、誰にも肩入れできないのが著者らしい。そして、ずっとなんとなく影が薄かった担当編集者の牛島君が終盤になって俄然その存在意義を見せつけてくれ、すべてが繋がるのが小気味よくもある。最期の日へのカウントダウンというと、暗いばかりな印象であるが、絶妙なコメディタッチもにじませて、興味深く読める。終活のこと、人間関係のこと、などなどさまざま考えさせられる一冊でもある。

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