秋山善吉工務店

  • 2017/05/31(水) 18:14:50

秋山善吉工務店
秋山善吉工務店
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中山 七里
光文社
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ゲーム会社を辞め、引き籠っていた史親の部屋からの出火で家と主を失った秋山家。残された妻の景子、中学生の雅彦、小学生の太一の三人は、史親の実家「秋山善吉工務店」に世話になることに。慣れない祖父母との新生活は、それぞれの身に降りかかるトラブルで災難続きの日々。一方、警視庁捜査一課の宮藤は、秋山家の火災は放火だったのではないか、と調べ始める―。大工の善吉爺ちゃん、大立ち回り!!昭和の香り漂うホームドラマミステリー。


善吉爺ちゃん、惚れる!曲がったことが大嫌い、汗を流さずに楽をしようとする態度には我慢がならない。口数は少なく、たまに口を開けば怒鳴っている。たまには物も飛んでくる。だが、顔が広く、近所の評判も上々で、人一倍情が濃い。世の中の酸いも甘いも知り尽くしている。ともかく格好いいのである。実の息子(バカ息子と呼ぶ)の火事での死のあと、残された嫁と孫たちを引き取り、彼らのためにその本領を発揮する善吉の姿は、惚れ惚れする以外の言葉が浮かばない。最後の最後まで善吉らしい生き方だが、ほかの結末ではダメだったのだろうか、と思わずにはいられない。八年後の太一の告白が意外過ぎて驚くが、いろんなことが腑に落ちる。善吉を生き返らせて続編を読みたい一冊である。

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