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所轄 警察アンソロジー

  • 2017/10/16(月) 16:24:48

所轄―警察アンソロジー (ハルキ文庫)
薬丸 岳 渡辺 裕之 柚月 裕子 呉 勝浩 今野 敏
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東池袋署管内で発見された女性の白骨死体。娘が逮捕されたが…(「黄昏」)。警視庁から沖縄県警に移動した与座哲郎は、県人との対応に戸惑いもあり…(「ストレンジャー」)。佐方貞人検事は、米崎西署で逮捕した覚醒剤所持事件に疑問を持ち始め―(「恨みを刻む」)。西成署管内で、ネットに投稿されたビデオクリップのDJが病院に担ぎ込まれ…(「オレキバ」)。臨海署管内で強盗致傷事件が発生。昔の事件とリンクして―(「みぎわ」)。沖縄、大阪、東京など各所轄を舞台にした傑作警察小説アンソロジー。


警察署と言っても、地域によっても場所柄によってもかなり雰囲気が違うようである。そんな各地の所轄署の様子に触れられるのも興味深い。さらに、警察官の階級やら立場やら、果ては、出身や配属理由まで、さまざまなことが絡まった人間関係の面倒くささも垣間見られて興味を惹かれる。だが、犯人に向かう際の執念には、ほかとは比べられないものもあり、警察官魂の熱さも感じられる一冊である。

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