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麦ふみクーツェ*いしいしんじ

  • 2005/02/22(火) 13:28:46

☆☆☆・・



とある港町で、数学者の父とティンパニストの祖父と暮らす≪ぼく――ニックネームは、ねこ≫をとりまく物語。

 とん、たたん

 たたん、とん


と聞こえるのは、クーツェが黄色い土煙を上げて麦を踏む音。
ぼくの夢の中でとか、耳の奥から、胸の深いところから ことあるごとにその音は聞こえるのだ。
何か大切なことを伝えるかのように、いまさら伝えることなど何もないかのように。

物語の中に出てくる村や町は、目の前にあるかのように想像できるのだが、一方でとてもとても遠い気がする。
いしい作品の醸し出す懐かしい不思議さは、手が届きそうで永遠に触れられなさそうなところかもしれない。

この物語のキーワードは≪音≫
ないがしろにされていい音は きっとひとつもないのだろう。

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*モナミ*

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麦ふみクーツェ [いしいしんじ]

麦ふみクーツェいしい しんじ理論社 2002-06舞台は、どこかある島の港町。「ぼく」は「父さん」と「おじいちゃん」とそこに暮らしています。(この物語、固有名詞はひとつも出てこないのです。)主人公はみんなに「ねこ」と呼ばれています。とても背が高く身体が大きい彼は

  • From: + ChiekoaLibrary + |
  • 2005/08/16(火) 11:18:48

麦ふみクーツェ     ~いしいしんじ~

最初に読んだ「いしいしんじ」の作品。これを読んで「いしいしんじ」は難しい、難解だ、と感じてしまいました。大人の童話。決して子どもは読んではいけません(笑)最初か

  • From: My Favorite Things |
  • 2006/06/10(土) 12:14:14

『麦ふみクーツェ』 いしいしんじ

不思議な感覚の、お話でした。日本なのか外国なのか、今なのか昔なのか、不思議な雰囲気と、そして浮遊感のある物語。名前ではなく、あだ名で登場する人たち。そしてみんながみんな、へんてこな人たち。彼らが語るへんてこなお話は、どれもこれも、寂しく悲しいものばかり。

  • From: *モナミ* |
  • 2006/12/28(木) 19:41:12

この記事に対するコメント

ほんの少しですけど音楽をかじった私としては、たまらなく愛しい物語でした…!

  • 投稿者: chiekoa
  • 2005/08/16(火) 11:19:29
  • [編集]

いしい作品

まったく妙に愛しくなりますね^^*

  • 投稿者: ふらっと
  • 2005/08/16(火) 13:53:06
  • [編集]

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