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花ひいらぎの街角*吉永南央

  • 2018/03/30(金) 18:28:35

花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみ
吉永 南央
文藝春秋
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北関東の小さな町で、珈琲豆と和食器の店「小蔵屋」を
営むおばあさん、お草さん。
彼女の周囲にあたたかく描かれる人間の営み、日常に
ふと顔をのぞかせる闇が読むものをグイグイ引き込む大人気シリーズ第6弾。

秋のある日、草のもとに旧友の初之輔から小包が届く。中身は彼の書いた短い小説に、絵を添えたものだった。
これをきっかけに、初之輔と再会した草は、彼の苦しかった人生を元気づけるために、彼の短編を活版印刷による小本に仕立て贈ることにした。この本を作るために小さな印刷会社と関わり、個人データに遭遇。行き詰まる印刷会社を助けることに。草の働きによって、印刷会社周辺の人々の記憶までもが明るく塗りかえられてゆく。


お草さんの優等生過ぎないキャラクタが相変わらず好ましい。悟りすましておらず、人間臭くて、失敗することも後悔することも日々数えきれないほどあり、それでも周りの人たちや、小蔵屋の客たちに解決のヒントをもらい、助けられて、前向きに気分を立て直して生きている。そんな姿に親近感を覚える。今回も、厄介ごと満載だが、愉しみなことや心躍ることもたくさんあり、お草さんの毎日は忙しい。久美ちゃんのこれからのこともあれこれ気になる。次作ではそのあたりも何か進展があるといいな、とひそかに思う。読むたびに小蔵屋を訪れてみたくなるシリーズである。

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