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あの夏、二人のルカ*誉田哲也

  • 2018/08/13(月) 16:13:55

あの夏、二人のルカ
あの夏、二人のルカ
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誉田 哲也
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14年前、わたしは親友と歌を失った

名古屋での結婚生活に終止符を打ち、東京・谷中に戻ってきた沢口遥は、【ルーカス・ギタークラフト】という店に興味を持つ。店主の乾滉一はギターの修理だけでなく、日用品の修理もするらしい。滉一との交流の中で、遥は高校時代の夏を思い出していた。
一方、高校生でドラマーの久美子は、クラスメイトの翔子、実悠、瑠香とともにバンドをを始動させる。そこに転校生のヨウが入ってくるのだが、彼女の非凡な才能に久美子は衝撃を受ける。ある日、彼女たちのバンド「RUCAS」にプロデビューの話が持ち上がるが――。


14年前の高校三年生のひと夏と、現在とが交互に語られる。しかも、その視点は同一人物のものではない。初めのうちは、現在と過去がどうつながるのかわからないので、もどかしさ半分、早く知りたい気持ち半分で、あれこれ想像しながら読み進めることになる。途中で、現在を語る人物の謎が解けてからは、あの夏があって、どうしてこの現在があるのかという興味でぐいぐい引っ張られる。最後の最後がこの終わり方でほっとした。未来に光が灯った心地にしてくれた一冊である。

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