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ドアを開けたら*大崎梢

  • 2018/12/15(土) 18:38:30

ドアを開けたら
ドアを開けたら
posted with amazlet at 18.12.15
大崎梢
祥伝社
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鶴川佑作は横須賀のマンションに住む、独身の五十四歳。借りた雑誌を返すため、同じ階の住人・串本を訪ねた。だが、インターフォンを押しても返事がなく、鍵もかかっていない。心配になり家に上がると、来客があった痕跡を残して串本が事切れていた。翌日いっぱいまで遺体が発見されては困る事情を抱える佑作は、通報もせずに逃げ出すが、その様子を佐々木紘人と名乗る高校生に撮影され、脅迫を受けることに。翌朝、考えを改め、通報する覚悟を決めた佑作が紘人とともに部屋を訪れると、今度は遺体が消えていた…… 知人を訪ねただけなのに……最悪の五日間の幕が開く! 著者渾身の本格長編ミステリー!


もっとほのぼのとした物語かと思ったら、ドアを開けたら死体があって……、という目を覆いたくなる始まりだった。同じマンションの串本が倒れており、テーブルには飲みかけの紅茶が入った花柄のティーカップが二客。だが、発見者の祐作は、ごくごく個人的な思惑から見て見ないふりをしてしまった。しかし、高校生の少年・紘人に、部屋の出入りを動画に撮られ、なりゆきで、一緒に探偵まがいの行動をとることになるのだった。病死なのか、殺人なのか。殺人だとしたら犯人は誰なのか。探っていくうちに、さまざまな要因が絡んできて、どんどん話がややこしくなる。とはいえ、祐作と紘人が諦めずに調べ回らなければ、串本の汚名は雪がれることがなかったのだと思うと、何やら運命めいたものも感じられる。たった五日間の出来事とは思えないほど、たくさんの事々が詰まっているが、最後はほっと息がつけてよかった。無闇にドアを開けるのが怖くなる一冊かもしれない。

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