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ビブリア古書堂の事件手帖~扉子と不思議な客人たち~*三上延

  • 2018/12/16(日) 19:03:50


ある夫婦が営む古書店がある。鎌倉の片隅にひっそりと佇む「ビブリア古書堂」。その店主は古本屋のイメージに合わない、きれいな女性だ。そしてその傍らには、女店主にそっくりな少女の姿があった―。女店主は少女へ、静かに語り聞かせる。一冊の古書から紐解かれる不思議な客人たちの話を。古い本に詰まっている、絆と秘密の物語を。人から人へと受け継がれる本の記憶。その扉が今再び開かれる。


栞子さんと大輔くんが結婚し、生まれた子ども・扉子が6歳の時のお話である。外見は母親似だが、はきはきしていて、本が大好き。でも、人とかかわるのは少々苦手のようである。そんな扉子が興味を持った過去の出来事を、栞子が話して聞かせるという趣向の本作である。これまで出てきたさまざまな事件を、別の角度から眺めているような感もあり、なるほどそうだったのか、と思わせられることもある。扉子にとっては、面白かったり面白くなかったりそれぞれのようだが、いまのところまだ何を思っているのかはよくわからない。これからどんな風に育っていくのか、栞子の才能を受け継いでいくのか、ますます愉しみなシリーズである。

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