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ユージニア*恩田陸

  • 2005/03/24(木) 14:14:55

☆☆☆☆・




 誰が世界を手にしたの?
 遠い夏、白い百日紅の記憶。死の使いは、静かに町を滅ぼした。
 知らなければならない。あの詩の意味を。あの夏のすべてを。

                         (帯より)


ねっとりと絡みつくような夏の日に 北陸のある街で起こった大量毒殺事件。
当時近所に住んでいた子どもが10年後にその事件について書いた本。
その本ができあがるまでにされた 関係者への取材の数々。

章ごとに語り手を替えてその事件のことが語られてゆく。
犯人は何のためにこんな残虐な大量殺人を犯したのか。
早い段階で誰もが真犯人に思い至る。
しかしその姿は厚い霧の向こう側にいるように、はっきりとは見えてこない。
ときに霧が薄れ、触れられそうになるのだが、すぐにまた深い霧に覆われ、手から逃げていってしまうのだ。
もどかしく、渇きさえ覚える。

結末まで霧は晴れ渡ることはない。
事件のあった物語中の街の人々にとっても、本を開いた読者にとっても、忘れられない尾を引く事件になるだろう。

 TB
ちえこあさん



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ユージニア [恩田陸]

ユージニア恩田 陸角川書店 2005-02-03まず最初に…これから読まれる方がいたら、いろんな書評とか感想とかあらすじ紹介とか、そういう予備知識はゼロで読むことをオススメします。そして、夏の暑い日に読むのがいいと思います。私もその状態で読んで、さらに図書館で借りた

  • From: + ChiekoaLibrary + |
  • 2005/07/17(日) 14:35:09

ユージニア 恩田陸

ISBN:404873573X:detail ★★★★☆ ネタバレあり。 まず装丁にひき付けられます。表紙も綺麗ですが、内部のデザインもとても凝っています。違う大きさのページ。様々な角度で、微妙に斜めに印刷された文字列。それが、この本全体に漂う不安感にとても合っていて、どうし

  • From: ゆうきの読書日記(Yu-Ki’s Reading Diary) |
  • 2005/07/17(日) 17:35:44

『ユージニア』恩田陸

ユージニア恩田 陸 (2005/02/03)角川書店この商品の詳細を見るあの夏、青沢家で催された米寿を祝う席で、 十七人が毒殺された。ある男の遺書によって、一応の解決をみたはずの事件。町の記憶の底に埋もれた大量殺人

  • From: まろ茶らいふる |
  • 2006/11/13(月) 17:56:46

この記事に対するコメント

ほんと、読み終わってからのこの余韻がたまらないですね…!本もステキですし。直木賞は残念だったなぁ…。

  • 投稿者: chiekoa
  • 2005/07/17(日) 14:38:08
  • [編集]

余韻

ほんとにほんとに~♪
恩田作品、余韻たっぷりの結末で
続きがあるかも?って思わされるもの多いですね。

内容だけでなく≪本≫そのものの作り方でも愉しませてくれるのって嬉しくなっちゃいます。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2005/07/17(日) 16:54:20
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こんにちは。夏ですし、直木賞も逃してしまったことですし、再読しようかな・・・と思っています。ほんとうに印象の強い本ですよね!

  • 投稿者: ゆうき
  • 2005/07/17(日) 17:37:45
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再読

いいですね。
きっと初読でわからなかったことが
いろいろわかってきたりするのでしょうね。

気づいたことがあったらまた教えてくださいね。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2005/07/17(日) 21:23:14
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