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監禁探偵*我孫子武丸

  • 2019/12/13(金) 16:54:12


下着を盗もうと、憧れの女性の部屋へ忍び込んだ山根亮太。
ところが、そこには女性の死体が…!
しかし亮太は警察に通報できない。
なぜなら彼は、自室に美少女「アカネ」を監禁しているからだ。
翌日、死体を発見した警察は、殺人事件の容疑者として亮太を徐々に追い詰めていくが……
(第一話 山根亮太)

轢き逃げに遭い、重体で搬送された少女。
“神の手"を持つ天才外科医に奇跡的に命を救われるが、目を覚ますと記憶喪失に。
「アカネ」と刺繍されたハンカチだけが身元に繋がる手がかりだった。
やがて、看護師飛び降り事件や幽霊騒ぎが発生。
事件に強い関心を示す少女「アカネ」の勘の鋭さに気づいた研修医・宮本伸一は……
(第二話 宮本伸一)

美しき少女「アカネ」――彼女の正体は天使か、悪魔か デビュー30周年をむかえた新本格のレジェンドが、同名人気コミック原作を自ら小説化。
言葉だからこそ表現可能な新しい物語が誕生!
人間心理の歪みに迫る、驚愕のミステリ! !


コミックの原作があるとは全く知らなかったが、それが物語の興味を削ぐことはない。ひょんなことから連れ帰った少女が、こんなにも物語の核心にいる存在だとは、初めはまったく思わず、その奔放なのか作為的なのか読めないキャラクタに翻弄される。だがしだいに、彼女の賢さが見えてくると、ストーリーの先に新たな展開が望めそうな期待感で興味が募る。はたして、彼女の存在は大きいが、その分なぞも多すぎる。二話目でそれが解消されるかと思いきやそうはいかず、ラスト近くまで真相が見えてこないのがわくわく感をそそる。少女のビジュアルと、抱えるものの重苦しさとのギャップが哀しくもあるが、ほんの少し明日が見えたのではないかと思わされる一冊でもあった。

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