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ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー*ブレイディみかこ

  • 2020/01/06(月) 07:33:51


大人の凝り固まった常識を、子どもたちは軽く飛び越えていく。
世界の縮図のような「元・底辺中学校」での日常を描く、落涙必至の等身大ノンフィクション。

優等生の「ぼく」が通い始めたのは、人種も貧富もごちゃまぜのイカした「元・底辺中学校」だった。
ただでさえ思春期ってやつなのに、毎日が事件の連続だ。
人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。
時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり。
世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。

連載中から熱狂的な感想が飛び交った、私的で普遍的な「親子の成長物語」。


まず思ったのは、無知と無関心がいちばんの障害だということである。知らないということのなんと恐ろしいことだろう。著者親子は、身をもって差別を感じ取り、知らずにいたら考えなかった様々なことを考え、行動し、成長していく。本来であれば、差別など受けずに一生暮らせるのがいちばんだが、それに直面してしまったからには、考え行動せずにはいられない。さらに、著者の息子は、自らの所属意識という両親とは別の悩みも抱えることになる。だがそこから逃げずに、受け止め、観察し、考え、悩み、行動し、自分で道を切り開いていこうとする姿が胸を打つ。本心を言えば、彼らのように実際に差別を受けたいとは思わないが、まずは知ることだと思わされる一冊だった。

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