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時計坂の家*高楼方子

  • 2005/04/17(日) 20:21:39

☆☆☆☆・
時計坂の家

 千葉史子 絵
 
 何度体験しても、慣れるということのないできごとが
 あるとしたら、これもそのひとつだった。
 言いようのない不可思議さに、初めてのときと同じ眩暈を覚えるのだ。
 そしてやがて、目の前に、ぼんやり、ぼんやり、
 緑色の景色があらわれる。
 牡丹色の霞の中から、ふうわり、ふうわり、立ちあらわれてくるのだ。

                      (見返しより)


12歳の夏休み、母方の祖父の住む汀館でフー子に起こった不思議なできごとのお話。

押し寄せ流されてゆく現実の中に、ぽっかりと口を開けた魅惑的な異世界。
今はなき祖母の謎と、時計細工の技師であり魔術師でありPOM(ロォム)と呼ばれた謎のロシア人チェルヌイシェフに迫るほどに、解き明かされ また一層謎に包まれる裏庭のその場所。
生まれながらにして見られる者と、それをじぃっと見つめる者。
魅惑的な園の主としてふさわしいのは・・・。真実に気づくのは、フー子が汀館を離れたあとだったのだが、そのことはきっとたしかに彼女を強くしたことだろう。
千葉史子さんの挿絵が物語の世界へするりと自然に誘ってくれる。




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リトル・バイ・リトル

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時計坂の家 高楼方子

夏休みに従姉妹のマリカに誘われて、フー子は汀館(みぎわだて)の祖父の家にひとりで泊まりに行くことに。そこにはどこにもつながらない階段と、板で打ちつけられた扉があった。ある日フー子がその扉を見つめていると、扉のドアノブ

  • From: リトル・バイ・リトル |
  • 2007/05/11(金) 01:23:09

この記事に対するコメント

はじめまして、爽と申します。
本ブログをまわっていたら、こちらで高楼方子さんのカテゴリーを発見しまして、嬉しくてついコメントさせていただきました。
私は大好きな作家さんなのですが、こうやってカテゴリーになるほど読んでらっしゃる方はいなくて。
とても楽しく拝見させていただきました。これからもちょくちょく伺いたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

  • 投稿者: 爽
  • 2007/05/09(水) 02:11:04
  • [編集]

爽さんようこそ♪

数あるblogの中でお目に留めていただいて嬉しいです。
高楼方子さん、わたしも大好きです。
こちらこそどうぞよろしくお願いします。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2007/05/09(水) 07:56:52
  • [編集]

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