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さよなら願いごと*大崎梢

  • 2020/07/17(金) 16:33:45


夏休み。琴美の家に、子供たちの謎を解決してくれる青年がやってきた。祥子は想い人から、思いもよらぬ相談を持ちかけられる。沙也香は、それとは知らず、大人たちの「不都合な真実」を掘り起こす。それぞれの謎を追いかけた、それぞれの夏休み。悪意が自分に向けられるとは、想像もしていなかった。意外なつながり、意外な真相。鮮やかに紡がれた長編ミステリ!


読み始めてしばらくは、子ども探偵団にやさしいお兄さんが協力してくれて謎を解くような物語かとおもったが、扱われている題材はかなりシビアなもので、章ごとに、別の場所で違う人たちが、同じ出来事に疑問を抱き、それぞれが調べを進めていく中で、章を追うごとに少しずつすべての人や調査の結果がつながり、さまざまな角度からひとつの事実を明らかにするのである。登場人物が多いので、後半で再度登場する人物がどういう人だったか、時々思い出せなくなることもあったが、物語の流れで、何とか思い出せたりもした。物事の表と裏や、同じ出来事でも、立場や見る角度によってあまりに違って見えることの恐ろしさなど、考えさせられることもいろいろあった。さまざまな誤解も解けたし、新しいつながりも生まれて、まずはよかったと言える後味の一冊だった。

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