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妖の掟*誉田哲也

  • 2020/07/25(土) 07:36:00


人の世の日陰で数百年を共に生きてきた紅鈴と欣治の運命が、ヤクザの抗争によって動きだす。『妖の華』に続く最強ヒロイン登場!


シリーズものと知らず、前作『妖の華』を読まずに本作を読んでしまったが、別に問題なく愉しめた。いろいろと改修されないままの要素もあるにはあるが、それを超える大きな出来事が古来から脈々と続いていて、少しずつ形を変えながら、この後も続いていくのだろうという、何やら背筋がぞくっとするような心地に包まれる。ただ、本作は、紅鈴のほんのひとときの幸福な時間が描かれてもいて、読み終えると、、その寂しさが際立ったように思われる。前作を読めば、さらに前提が理解できそうなので、ぜひ読んでみようと思う。壮絶で幸福で哀しい一冊である。

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