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デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士*丸山正樹

  • 2020/10/01(木) 16:20:24


今度は私があなたたちの“言葉"をおぼえる 荒井尚人は生活のため手話通訳士に。あるろう者の法廷通訳を引き受け、過去の事件に対峙することに。弱き人々の声なき声が聴こえてくる、感動の社会派ミステリー。 仕事と結婚に失敗した中年男・荒井尚人。今の恋人にも半ば心を閉ざしているが、やがて唯一つの技能を活かして手話通訳士となる。彼は両親がろう者、兄もろう者という家庭で育ち、ただ一人の聴者(ろう者の両親を持つ聴者の子供を"コーダ"という)として家族の「通訳者」であり続けてきたのだ。ろう者の法廷通訳を務めていたら若いボランティア女性が接近してきた。現在と過去、二つの事件の謎が交錯を始め…。マイノリティーの静かな叫びが胸を打つ。衝撃のラスト!


両親と兄がろう者で、家族の中で唯一の聴者である荒井は、ろう者と同じように日本手話を話せる。警察事務官だったころに、そのことを知った刑事に、取り調べの通訳を頼まれたことが、そもそもの始まりだった。その後、警察を敵に回すような行いで退職し、ふとしたきっかけで手話通訳を頼まれることになり、法廷手話通訳士をすることになった。そんな巡りあわせで、警察時代の事件と再び向き合うことになり、段々と深くかかわっていくのである。知らなかったろう者の事情や、手話を含む対話方法のことなどを知ることができるだけでなく、ストーリー自体もミステリ仕立てで、興味深く読める一冊である。

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