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初恋*中原みすず

  • 2005/04/20(水) 20:28:13

☆☆☆・・
初恋

 私は「府中三億円強奪事件」の実行犯だと思う。
 だと思う、というのは、
 私にもその意志があったかどうか定かではないからだ。
 ただ、どう言ったらいいのか・・・・・、
 時間を戻すことが不可能ならば、せめてこの物語を書くことで、
 私は私から開放されたいのかもしれない。

               (かんたんにまえがき より)


その事件を知っている人ならば、記憶からなくなることはおそらくないであろう 府中三億円事件の、実行犯になったという18歳の少女の物語る1960年代の終わりの数年のことである。

三億円事件の犯人のことは、これまでも様々に語られ、小説にもされてきたが、これほど切なく迷いのない動機を提示しているものはたぶん他にはないだろう。
時代の雰囲気と、物語の伏線と、曖昧な しかし熱いものに満たされる結末とが絡み合ってひとつの世界を作っているようだ。



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真犯人*風間薫

☆☆・・・サブタイトルは [三億円事件]31年目の真実。これは何なのだろう、というのが読み初めてすぐに思ったことだった。小説?手記?最後まで読んでもやはりよく判らなかった。中原みすず著『初恋』と三億円強奪事件のあらすじは恐ろしくよく似ているのだが、肝心なところ

  • From: +++ こんな一冊 +++ |
  • 2005/08/08(月) 17:35:04

初恋 [中原みすず]

初恋中原 みすず リトルモア 2002-02私は「三億円事件」の実行犯だと思う。―秘密の扉がいま静かに開かれる。えーと、作者が中原みすずさんで、この本の中の「私」も中原みすずさんですけど、これ、フィクションですよね?(本気で混乱しているわたくし)。表紙がステキだ

  • From: + ChiekoaLibrary + |
  • 2006/08/09(水) 17:58:08

初恋の紆余曲折

下の感想文を書く上でいろいろググりました。 初恋*中原みすず -+++ こんな一冊 +++ 作者の友人のそのまた友人という人物が、コメント欄で作者が書いたという手紙を公開しています。ちなみに、ここで出てくる『真犯人』という本を読むと、『褐色のブルース』もまた、自費

  • From: ARCHER GETS TRINITY~弓道・映画・学校など~ |
  • 2006/08/18(金) 02:25:31

この記事に対するコメント

「初恋」
完全にノックアウトされました。感動しました。朝日新聞のコラムで早川義夫さんの書評をみて求めたのですが、小説と銘うってありますが、早川さんも書かれているとおり「多分本当の話だろう」に、同感です。犯行時の主人公のあのスリリングな、切ない心情は犯人の少女しか書けないと思いました。60年代の時代背景の描写がジャズと共に沸騰してせまってくるタッチもいいですね。この作者にほれ込んで他の著書も探したがみつかりません。書かれてないのだろうか。とにかく一気に読みました。あの有名な「府中三億円事件」の真相は少女の初恋だったんですね。三億円のゆくえにも納得しました。府中事件関連の本は何冊か読みましたが、はじめて納得し感動しましたね。みすずの一途で純な心にもほろりとさせられました。ジャズ喫茶にたむろする、若かりし日の中上健次氏も仲間だったんですね。アルバイトボーイには、無名時代の北野たけしさん(雑誌の対談で、ご本人がおっしゃつていました)60年代という時代に、あらためて憧れさせらた「初恋」でした。とにかく一読の価値ありの本です。
偶然ですが、本日のスポニチに「初恋」の映画化決定の話が載ってました!!宮崎あおいさんが、初恋を読んで感動して「絶対みすずをやりたい」と単車の免許まで取得されたと・・・きっといい映画になるんだろうなあ。そっちも楽しみだ。

  • 投稿者: 菅 進
  • 2005/07/26(火) 21:12:58
  • [編集]

菅 進 さん、コメントありがとうございます。
府中三億円事件はいろんな意味で衝撃的な事件でしたから(現在形で書いてもいいくらい)
さまざまな謎解き小説が出たのも当然だと思います。
けれどこの作品のように、無防備な犯人像を描いたものは他にはないでしょうね。
≪あの三億円事件≫の真相
と思えば拍子抜けするような心持ちにもなりますけれど
それゆえ、これが真実なのかもしれない、という思いにもさせられます。
これしか書いていないというのもその思いを強くさせますね。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2005/07/27(水) 07:15:15
  • [編集]

私もたまたま図書館でこの本と出会い、一気に読みました。そして60年代という時代背景とジャズ喫茶に憧れを抱いた者の一人です。実はこの本を借りる前に、「真犯人」というこれもまた三億円事件に関する本をよんだばかりだったのですが驚くことにこの本の著者は、溜まり場だったジャズ喫茶でレコード係をしていた女性で、「初恋」にもこの女性の存在は少しだけ書かれています。また、「真犯人」の中でも実行犯はジャズ喫茶に出入りしていた女子高生だったのでは・・となっていて、「初恋」が「多分本当の話だろう」には私も強く同感です。北野たけしさんがアルバイトボーイだったとは知らなくてすごくビックリでした。いずれにしろこの「初恋」は文学的にも背景の描写も素晴らしくて、ベストセラーにならないのかなと思っていたのですが、今回映画化されるということですごくうれしく思っています。

  • 投稿者: saco
  • 2005/08/02(火) 12:44:25
  • [編集]

sacoさんようこそ♪

『真犯人』面白そうですね。
図書館の蔵書を検索してみたら、ありました。
今、限度いっぱい予約しているので、空きができたらぜひ予約します。
『初恋』とリンクしている所があるんですねぇ。
ますます真実っぽくてドキドキします。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2005/08/02(火) 12:51:43
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真犯人のことがでたので、友人からみすずさん(ベンネーム)に了解をとってもらって、友人あてのメールをここにコピペします。彼女のお店には、友人も僕も学生時代によく通いました。2001年に閉店されましたが。初恋を読まれていたら「リヴィンラブ」の言葉には覚えがありますよね。せつないですよ。30年も岸さんを待っていたのかと思うと「いい女」の言葉が似合う魅力的な女(ひと)でした。僕は友人ほど親しくしてもらえませんでしたが。しかし、真犯人を書いた男を僕達は許してません。
ちなみにみすずさんは、ここを知らないと思います。もちろん「初恋」の感想を書いたことはお知らせしましたが(結構無精なひとでw)友人いわく、どこに?とも聞かれなかったそうです。

OOさま(友人の本名なので)

初恋読んでくれて有り難うございます。しかしぃ複雑(笑
「リヴィンラブ」を開店したのは学生の時だったのね。当然お店とは名ばかりで、もうめちゃくちゃ
(笑)開店当時から(1971年)
学生の溜まり場でもあったし、私が帰っても、帰れない奴はお店に泊まってました。そんな時 大久保鷹がミュージシャンとか連れてきて、ピアノも置いてたからそのまんまジャズを演奏したり、楽しかった。だけどその中に仁義を知らない奴がひとりだけいて(お金を払わないとかお店のものを持ち出すとか、そんなものは当たり前すぎるほど当たり前で どーでもよかったんだけど)当時私はワープロで新宿時代のことを日記ふうに、自分のためにだけ書いていました。誰も見る奴もいなかったから、お店におきっぱなし・・・。ところがその仁義を知らない奴が(ミュージシャンの友達)お店にいつものように泊まった時、私のワープロの文章をみたらしくて、そしてこともあろうにその途中までしか書いてない私の日記をもとにして、大手の出版社から本をだしたの・・・愛のないつぎはぎだらけの 下品なその文章を読んで哀しかったよ。騒いだら売れるし 、訴えることもできない・・私は決心しました。仲間のためにも本当を書こうって。あんな汚らしく書かれるのは「絶対許せない」と思って一生懸命書きました。お店にいつも来てた出版社の社長にみせて「幻想の手記 褐色のブルース」として出版。その時早川義夫さんが朝日新聞にお褒めのコメントを書いてくれて・・・又それをみた人が本を読んで感動してくれて、でーリトルモアがだしたいって・・・そのリトルモアの社長がこれまた偶然にも原田芳雄さんの知り合いで(共通の知人だったんですね)たまたま、幸いなことに?本郷の出版社から印税をもらってなかったから(そんな事を考えてもいなかったの・・ただ仁義を知らない奴が許せなくて書いただけだったから)リトルモアが、本郷の出版社と切ってくれて『初恋』になったってわけです・・・・。
仁義を知らない梶山氏(風間)が、あんな、下品な本を出していなかったら、私は一生、あの本はだしていないでしょう・・・・。よかったのか、悪かったのか、今でも悩んでいますが。
以下略

こんなわけです。幸いなことに、と言うか、当たり前と言うか、その本は話題にもなりませんでした。
だいぶ前に酷評を一回HPでみたことはありますが。そういうわけです。失礼しました。

  • 投稿者: 菅 進
  • 2005/08/02(火) 23:17:10
  • [編集]

菅 進 さん
『初恋』ができたのにはそんな裏事情があったのですね。
とても近しいところにいらっしゃるご様子の 菅 進さんだからこそ知りえたことなのでしょう。
教えてくださってありがとうございます。
本来ならば『真犯人』を読んだ後に『初恋』を読むべきだったのでしょうね。
けれど、ひとつの事実が見る目によってどんな風に違ったものになるのか
というところも興味深いので――なんていうと当事者の方は厭な心持ちがするかもしれないけれど――『真犯人』もぜひ読んでみたいと思います。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2005/08/03(水) 07:15:43
  • [編集]

レス有り難うございます。
>本来ならば『真犯人』を読んだ後に『初恋』を読むべきだったのでしょうね。
けれど、ひとつの事実が見る目によってどんな風に違ったものになるのか
というところも興味深いので――なんていうと当事者の方は厭な心持ちがするかもしれないけれど――『真犯人』もぜひ読んでみたいと思います。

いえいえ厭な心持はしません。是非是非お読みください。わかってもらえると思いますから。ただ
>ひとつの事実が見る目によってどんな風に違ったものになるのか・・・は、ないと思います。書いた人は、その現場とはまったく関係なく、みすずさんの日記からの盗作ですから。
ま、とりあえず、読んでくださればわかるかと存じますが。ご心配かけてもうしわけないです。下記のアドレスはかなり古いものですが、友人が教えてくれました。
http://www.hk.airnet.ne.jp/lovemedo/cgi/book/6_index_message.html

  • 投稿者: 菅 進
  • 2005/08/03(水) 16:59:41
  • [編集]

きょう 予約に空きができたので、さっそく予約を入れました。
まずは先入観なしに読んでみたいと思います。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2005/08/03(水) 17:11:36
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